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第一三共の株主総会 [楽しい資産運用]

もうそろそろ書いておかないと、株主総会の話は時季外れになってしまいますね。
最後の一社は第一三共。6月27日でした。

第一三共はもう何度も出ていて昨年のメモにも書いたのですが、ランバクシーの買収を決めた直後、業績の勢いがあった時の株主総会はとても良いと思ったのです。わが社の事業を見てくれ、というアピールがあったのですね。話を聞いていても、何を考えて経営しているのか、メッセージというものがありました。

しかしリーマンショックで業績が落ち込んだり、ランバクシーでトラブルが発生して高い買い物をしたんじゃないかと言われたり、株主総会では社外取締役の顔ぶれにケチがついたり、といった状況が影響したのか、その後の株主総会は、だんだん中身が薄くなっているように感じます。今年もその延長線上にあります。

第一三共のIRがとりたてて悪いとは思いません。ただこの会社は株主総会を、株主に事業をアピールする場から、ひたすら無事に終わらせる対象へと方針変更したようです。質問に対しての答えも、ほとんどがお役所答弁で、語るに値しない。

株主質問でも、プレゼンの内容が書類のまんまでここに来る意味がない、という指摘がされましたが、答弁はなんとなく笑ってごまかしているという風にしか見えませんでした。今期の予想値が低い理由や、中期利益目標の実現性など、私も知りたいと思う質問もありましたが、どれもほとんど答えていませんでした。社外取締役など、コーポレートガバナンスに関する株主質問も出ませんでした。

来年こそ、出席するのやめようと思います。ネット上で見られる経営説明会の方が役に立ちます。会社も総会の出席者が少ない方がうれしいんじゃないかしら。

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東レの株主総会 [楽しい資産運用]

少し時間がたってしまいましたが…

東レは6月24日の金曜日。第一印象は、入場時の手際の悪さ。総会中も株主から苦言が呈されましたが、受付で15分も並ぶなんてどういうことでしょうか。これまで混みあった株主総会はいろいろ行ったけれど、今回の東電を除けば経験ありません。少々横道にそれますが、国際フォーラムという会場は、そもそもあまり出来が良くないんじゃないかしら。以前コンサートで来た時も、上の階へのアクセスがとても悪いというか、人が多いとすごく時間がかかると思った覚えがあります。

総会自体は、印象に残る内容はあまりありませんでした。工夫のされたプレゼンテーションも無く、とりたてて面白い質問も出ず、株主の一人が発言なさったように、只々まじめな感じで。色々面白い製品を手掛けているんじゃないかと思うんですが、展示コーナーのような企画もありませんでした。

財務諸表を見ると、株式の発行で資金調達した分がそのまま債務の削減に回っているので、何だかな~と思って聞いてみました。結論は、その前の期の末近くに大きな設備投資出費があり、とりあえずつなぎの借入で賄っていたのを、期をまたいで公募調達して返済した、ということでした。要するに、もともと株で調達して投資しようと思っていたんだけれど、順序が相前後してしまいました、ということですね。まあ事情は分かるけど、何もそっくりそのまま返済に回すことないんじゃないの、という気分は残ります。財務体質の強化が急務っていうほど悪いわけではないし、公募に応じる株主の側からすれば、自分の払い込んだ分がそのまま銀行に流れてるってことには変わりありませんからね。

それにしても、株主総会に出てみるまで気付かなかったけれど、東レって経常利益が過去最高なんですって。それでこの株価ですか。一応中期計画で、3年後の営業利益が1.5倍くらいになるっていう目標なんで、その通りになれば結構な伸び率だと思うんですけどね。市場はこれを信じてないってことなんでしょうかね。もう少し配当が出ると、文句なしに株価は安いって感じになるんですが。


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やっぱり大紛糾の東京電力 [楽しい資産運用]

さて、金曜に東レ、昨日は第一三共の株主総会に出ましたが、先に今日の東京電力について、総会の印象だけ簡単に記しておきましょう。不運にも高い入場料を払ってしまったので、又とない機会と思って出席してきました。最寄り駅には30分前についたんですが、延々と列に並び、やっと第三会場に着席できたときは、開会時間を5分ほど回っていました。私は3時間余りその場におりましたが、あと2時間はかかりそうだなと思って帰ってきたら、夕方5時のニュースで、6時間かかって先ほど終了した、と言っておりました。

東電に関しては、株価分析はもうほとんど意味をなしません。普通の会社なら存続し得ないわけで、あとは政治の判断です。生き永らえるにしても、配当がもらえるのはいつのことやら。いや、いくら株主であっても、軽々に配当を出す判断などしたら怒りますよ、税金で助けられるわけだから。そして配当の出ない電力株は、ほとんど持っている意味はありません。東電株に残る価値は、経営に参加することぐらいと言ってもいいでしょう。買収できるくらいお金があったら意味があるんですけどね。

事前質問も190あったとのことですが、総会でも想像通りの多くの質疑応答がなされました。と言っても聞く価値のあったのは質問の方で、回答は殆どメモする気にもなれません。柏崎からここで発言するために来ている人もいました。20年以上株主総会に通って原発反対を訴え続けているという人や、株主の力で脱原発を!と弁舌ふるう活動家もいました。現実の放射能汚染を心配する発言も多く、私が常々思っている、福島子どもたちを疎開させよ、という主張も出ました。

株主は皆それぞれに憤っているわけですが、皆に共通する怒りは、壇上に並ぶ幹部はじめ、東京電力で責任ある人たちが、十分責任を取っていない、ということでしょう。役員報酬が半分でも出ること、OBたちが企業年金を受け取り続けること、勝俣会長をはじめ何人もの取締役が、辞めずに再任されようとしていること。…あの勝俣会長という方は、柏崎から来た質問者も言っていましたが、ホントに、あなたまだ居たの、という感じです。以前の刈羽でも大事になってるのに、また再任取締役の中に名前がある。しぶとさで名を挙げた現首相など、かわいく見えてしまうくらいです。

発言中に、原子炉に飛び込んで死ね、と怒鳴った人がいてちょっとびっくりしましたが、ただ怒りをぶつけるだけというよりは、まじめに国を憂える気持ちが伝わってくる発言も多く、なかなかのドラマでした。第一会場はずっと怒声が飛び続けていましたが、別会場にしか入れず、臨場感が今一つでちょっと残念。

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JFEの株主総会  [楽しい資産運用]

6月22日はJFE。今回初めての出席です。

最近の株主総会は、出席票を首からかけるスタイルが一般化していると思うのですが、ここで渡された縦長の厚紙。これって背広の胸ポケット用なんですよね。ちょうど番号だけ見えて、うまく収まるようにできています。そういう株主総会なんですね。実際女性も若者も少ないけれど、今年は節電の夏。さすがにおじ様がたも、シャツにノーネクタイが多いようです。

事業内容は、環境関連のエンジニアリングですとか、燃費の良い船ですとか、テーマとしては面白いし、技術も将来性もあると思いますが、そうはいってもやはり鉄鋼会社です。業績のほとんどは、鉄鋼の売り上げが伸びたかどうか、それに加えて原料価格がどうだったかで決まってしまいます。

去年は2009年に比べれば、ずいぶん良くはなっていますが、株価は今年に入っても下がり続けています。数年前8000円あったものが、2000円ぐらいですからね。利益を見れば当時の1/3ほどになっているので、仕方ないと言えなくもありませんが、BPSは2700円あることになっていますよね。売り上げは3兆円以上あって時価総額は1.3兆円。将来性はゼロ以下、という評価になってしまっている感じですね。世界最高水準の技術だと言いながらこの株価。大量買い付けに対する対抗策の継続が、総会の議案の最後にもありましたが、まじめに買収を心配した方がいいっていう株価です。

実は株主質問で、大量買い付けの対象になるという事態をどのくらい現実感を持って想定しているのか、と聞こうかと思ったんですが、この日は結構後ろの方に座っていたこともあり、挙手しているうちに時間が長くなって自分で退屈してきてしまい、聞かずじまいとなりました。他の株主質問に対する回答も聞いていてあまり面白くなかったし…。

考えてみれば、模範的サラリーマンの親玉のような男性に、面白い話をしろといっても無理なような気もします。でも、自分の言葉で事業に息を吹き込むような、そんな話ができなければ真のグローバルリーダーにはなれないのだ、という話を、数か月前にある講演会で聞きました。世界中の社員と顧客を惹きつけられなければいけません。株主に感動を与えるぐらいは、準備運動だと思っていただきたいですね。

株主質問では、偽装請負に関するものがいくつか出ました。中には実際ラインで働いている株主もいて、現場を見ているわけです。偽装請負の実態があるのだから、事実は事実と認めて潔くやってほしい、という意見。もちろん私は現場を知りませんから内容の判断はできませんが、おっしゃることは至極もっともです。常識的な市民感覚と言いましょうか。今や市民が裁判に参加する時代。こうしたコンプライアンス上のトラブルも、良識ある解決をしてほしいものです。

株主質問が長くて、子どもの下校時間が近づき、初めての途中退席かなあ、と思っていたら、そろそろ採決に移ってほしいという意見が株主から出され、私も最後まで参加することができました。

タグ:JFE 株主総会
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株主提案20件! HOYAの株主総会 [楽しい資産運用]

6月21日火曜日。HOYAの株主総会は、色々と考えさせられました。

今回は株主からの提案が20件もあって、まともに審議したら、いったい何時間かかることだろうと思って出かけたのですが、実際この株主提案のおかげで事業報告がものすごく簡潔に済まされてしまいました。招集通知と共に届く事業報告書も、あれ、いつもこんなに端折ってたっけ?というくらい簡単で、事業がどうなっているのかイメージが湧かない。しかし総会の場でも、報告書以上のプレゼンテーションは無かったのです。

もっと事業のことを知りたいと思う間もなく、話題の中心は株主提案に移りました。なにしろ20件ですからね。提案者はほぼ一人。招集通知によると380個も議決権を持っているってことですから、いい加減な冷やかしではできません。内部のことをよく知っている人物でしょうか。たくさん提案は、ほぼすべてコーポレート・ガバナンスに関して定款変更を求めるものです。定款に盛り込むには内容が細かすぎたり、少々行き過ぎていたりということはありますが、そこそこまともな内容で、部分的には納得できます。簡単に言うと、同族経営や社外取締役中心の取締役会に対する不信感の表れ、と言っていいと思います。

残念なことに、書面ではきちんと書かれているんですが、この株主氏、話しているうちにどんどん早口になって、ついには何を言ってるんだかわからなくなっちゃう。聞いてる方は、彼の怒りのレベルについていけなくなってしまいました。総会の場では、賛同する株主はほとんどいなかった感じです。

でも総会を通して発言を聞いていると、提案者の気持ちもなんとなく想像がついてきました。業績は良くない。旭光学の買収は気に入らないし、HDD事業の縮小も納得行かない。経営戦略が間違ってるんじゃないのか。取締役たちは本当に能力があるんだろうか、と思って見てみると、社外取締役が多くて、HOYAの事業をどこまでよくわかっているのか心もとない。今後の事業の柱となるはずの医療機器を率いるのは、日産自動車から来た人物だが、なぜ自動車?そもそも社長が一族の御曹司だ。これで大丈夫なのか? …と、こんな感じではないでしょうか。それが20の株主提案となって表れているように思います。

昨年のエーザイ、2年前のHOYAの株主総会のメモにも書きましたが、私は社外取締役というものには懐疑的です。ただ、2年前私は「HOYAは社外取締役によるガバナンスを信じて真面目に取り組んでいる、珍しい会社なのだ、と好意的に見ています。」と書いていました。通常の会社の「社外」取締役はとても取締役を監督できるとは思えないけれど、HOYAについては監督できるくらいの重鎮を揃えているな、と思ったのです。

しかし、社外取締役というシステムは機能しているにしても、こうして業績が落ち込み、将来像も見えにくくなってくると、このシステムの欠点が非常に気にかかるわけです。つまり、社内を取り締まる役割は果たしても、正しい経営判断をする役割は果たせないんじゃないか、という疑念です。

実際こうして総会でひな壇に並ぶ高齢の重鎮たちを眺めていると、なんだか全く「事業の香り」がしないのですね。委員会方式ですから「指名」や「報酬の決定」はするけれど、「事業」はやっていない。そんなふうに見えるわけです。ずっと以前、株主総会の出席者が十数名しかいなかった時代から株主だったという方が、以前はもっと事業の成長について語り合ったものだ、今の取締役会は何をしとるんだ、というような発言をしていましたが、その気持ちはよくわかります。このような取締役の面々を見ていると、どうも愛着が湧かないとでも言いましょうか、頑張れよ、という感じにならないのですね。

愛着が湧かないからと言って、取締役会がうまく機能してない、とは判断できませんが、このように社内から昇進する取締役が極端に減ってしまうと、社員のモラルが落ちるのではないか、という疑問はやはり残ります。そして、こんなことまでして取締役を監督する必要があるんだろうか、という疑問に至るのです。やはりこの発想は、日本にはなじまないのではないか。取締役に多くの外国人が入ってくるほどグローバル化しているわけでもないのに、HOYAにそこまでやる必要はなかったのではないか、と。

株主の立場に立って監督する、という性悪説的な発想は、極めてアメリカっぽい。愛社精神のかけらもない人物が取締役に紛れ込んでしまう、という事態を、日本企業に想定する必要がどのくらいあるのか、という話です。企業文化が違えばコーポレート・ガバナンスのあり方も違ってきて当然ではないでしょうか。

取締役会について、ガバナンスについて、色々と考えることのできた株主総会でした。本当はもっと事業のことを聞きたかったんですが、あまりに雰囲気が悪く、久しぶりに最後まで質問せずに聞いておりました。ただ、一番聞きたかったことは他の株主さんが質問してくれました。デジタルカメラ事業の戦略について、ですね。一眼レフのみ注力、とのことです。コンパクトは既に自社生産はしていないが、小売店の棚を確保するためだけにやっている。PENTAXブランドを存続させるために、HOYAの傘下に無い方が良いと思えば売却も考える、ということで、それ自体は納得できる説明でした。

先日のナムコの話じゃないけれど、以前はあんなに儲かった「デジタル」関連の利益がどんどん薄くなって、生活密着型の事業に焦点を合わさざるを得なくなる。その時に依然と同じような、会社としての強味を発揮できるのか…?医療機器で存在感を示せる時まで、我慢の日々、ということでしょうか。

タグ:HOYA 株主総会
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バンダイナムコの株主総会 [楽しい資産運用]

6月20日月曜日。バンダイ・ナムコの株主総会は何度も行っているのですが、ナンジャタウンの券を人質に取られたような格好で、今年も出席しました。お土産に釣られて、というのは本意ではないんですが、子どもにせがまれるんですね、出席受付表の裏についている、ナンジャタウン一日券の引換券。

毎年同じホテルの別会場でANAの株主総会も開かれますね。毎年同じというのは、会場の都合で決まっているのでしょうかね?始まる時間が一緒なので、駅からの登り坂は、今年もひどい混雑。この日はそれほど暑くはありませんでしたが、入口を入ってすぐ、冷たいおしぼりを配っているのは良いアイデアだと思います。暑いのは特に着いた瞬間ですからね。首のあたりに冷たいのを当てると、効率よく体が冷やせます。会場までの通路に沿って、延々とヒーローもののキャラクターが並んで立っています。写真に撮ってる株主さんたちがいるのも、なんとなく微笑ましいものです。

バンダイ・ナムコの総会は、私がこれまで出席している中で最も若者と女性の比率が高い総会です。子ども連れもいます。それだけ見ていると、未来志向な感じでいいんですけれど、業績はどうもダメですね。おもちゃの部門は引き続き好調ですが、とにかくゲームが苦しい。かつては利益率も高かった稼ぎ頭ですが、もうゲームソフトであんなふうに稼げる日は二度と来ない。時代の変化で家庭用のパッケージという形でのゲームソフト市場は「崩壊」した、と会社も認めていました。この先どうやって稼げばよいのか、まだ答えは出ていないというわけです。

家での会話で「バフェット化」という表現を使うのですが、どちらかというとローテクな、生活に密着した地道なビジネスが良い、という意味です。最近の産業界は、この傾向が顕著な感じです。この会社もそうなってますね。でも、PBRが1倍というのは、今持ってる資産の額しか評価しない、ということですから、ここで売っちゃあ、ガンダムや仮面ライダーが可哀そう、というのが投資価値についての結論。

業績はさておいて、ここの株主総会には良い点がいくつかあります。ちょうどひとつ前のドコモの総会の感想に書きましたが、新任取締役が一人ひと言ずつ挨拶するのは良いと思います。それから、審議される議案についての質問にも多くの時間を割いていて、個別の新任取締役(その時点では「候補」)に発言を求めることができます。会長のスピーチには「がんばれよ!」と声がかかっていましたねえ。

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NTTドコモの株主総会 [楽しい資産運用]


今シーズン最初の株主総会はNTTドコモです。私としても、ドコモは初めてです。

事業報告の書類はカラー刷りで、比較的見やすくできています。最近は、こんなふうに見やすくできているものが増えているんじゃないかしら。色使い、適切な見出し、そして図表の活用。見やすくするのはそれほど難しいことじゃないと思うんですね。逆に、あの同じフォントの字だけでびっしり埋まった報告書では、できるだけ読んでくれるな、というメッセージに見えてしまいます。

事業報告で「???」と思ったのは、経営課題として「変革」と「チャレンジ」とうたっているのですが、「変革」の内容がわからない。お客様満足度を上げる、という説明ですが、それがどのように変革なのか…。一方では「お客様満足度はNo.1」と言っているんですよ。過去の変革の結果が現れた、ということであれば、経営課題として挙げ続けるのはちょっと変ですよね。

結論から言えば、ドコモへの投資は悪くない、と思います。技術はどんどん新しくなるし、競争は激しい。でも、とにかくキャッシュはたっぷり入ってくるから、なんとか技術進歩についていく(リードできればもっといいんですけどね)だけのお金はあるでしょう。入ってくるキャッシュに対して特に設備投資のかさむ分野がある感じでもない。配当が減ってしまうような事態は当面ないんじゃないかな。かつてのような華々しい成長イメージを期待しなければ…というか、この株価はすでにそういうものをそぎ落とした水準になってますね。4%近くも配当利回りがあるドコモは十分魅力的です。


さて、株主質問ですが、顧客対応についてのクレームに類する発言がいくつかありました。この類の質問は怒りをぶつけるのが目的なので、長々とやられると気が滅入ってきますが、現場の問題点を示すものと考えるべきなんでしょう。その後、機種が多すぎるのではないか、という発言もありました。尤もな意見だと思いますが、ただ何の策も無しに機種を減らすだけだと、きっとドコモの言うようにシェアが落ちてしまうのでしょう。だから過剰なほどの機種を持つことをやめられないのでしょう。

これらをつなげて考えると、機種もサービスのバラエティーもあまりに多くなりすぎて、十分な顧客対応のできる販売員を確保するのが困難になっている、ということではないでしょうか。ちょっと想像してみても大変ですよ。それぞれの機種の持つ機能を全部頭に入れて、最適な機種を勧めたり、問題を的確に解決する、などというのは。かと言って、機種を絞り込むための秘策もない、というわけですね。

大変ではありますが、顧客対応はやはり重要です。「変革」と「チャレンジ」などという表現ではなくて、「顧客対応」と「技術開発」という整理の仕方の方がわかりやすかったかもしれませんね。この二つが経営の柱です。株主質問の最後の方でも話がありましたが、新規契約を増やすことも大事だが、解約を減らすことも重要だ、と。もしかすると後者の方がより重要かもしれません。

株主の発言で、「新任の取締役・監査役からそれぞれ一言欲しい」というのがありました。これには私は賛成ですね。実際他の株主総会でやっているところもあるんだし、ひと言ずつ話すぐらい、時間もかからないと思います。

議案の採決をするときに「修正動議だ!」と騒いだ株主が約一名。最初の質問で、よく内容のわからないクレームをしていた株主さんですね。携帯を使った犯罪が多いから警察がどうのこうので、損害賠償を請求すべきだ、とかなんとか。それに工事が雑だとか言ってましたね。基地局の近くにでも住んでいるならともかく、NTTと混同してるのかなあ、と思って聞いていました。当然のことながら、修正動議に賛同する株主ほぼゼロ。もう少しまともな内容じゃないと、混乱を起こすこともできませんね。

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医療制度改革と消費税 [世の中もうちょっとなんとかなんない?]

先週のEconomistにこんな記事が載っていました。

アメリカでは、中間選挙を控えて民主党が苦戦している。オバマ大統領の肝いりで法案の通った医療保険改革も大変不人気で、共和党にとっては追い風である。確かに当の新法案は不人気だ。しかし、世論は医療保険改革に反対かというと、そういうわけではないのだ。世論調査によれば、今回の法案は行き過ぎだ、という人よりも、これじゃ全然足りない、という人の方が倍も多い。どちらかというと法案に賛成、という人が反対、という人より多いという調査もある。世の怒りは、医療保険改革がどうのという次元の話ではなく、要するに、二十一世紀における政府の役割と政治の目指すところは何か、という問題なのである。

かいつまんでいうと、こんな感じです。
読んでいて、この前の参議院選挙を思い出しました。菅首相が言いだした消費税引き上げの議論が反発を呼び、選挙が民主党の惨敗に終わった、という話。もちろんアメリカの選挙結果が出るのはこれからで、どうなるかは分かりません。ただ、惨敗(または支持率の低下)の原因とされながら、世論は決して反対ではない、という点で、日本の消費税とオバマ大統領の医療保険改革とは、何だか似ています。日本人の怒りもまさに、政治の目指すところは何なのか、という問題なのです。

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ここまで嫌われちゃったのか [世の中もうちょっとなんとかなんない?]

「日本改造計画」を著した頃の小沢一郎さんは、海外メディアにたいへん好かれていました。少なくとも、私のいた金融業界ではそうでした。私の記憶が正しければ、小さな政府志向で、規制緩和などを主とした改革論者で、しがらみのない合理的な目で見れば、きわめてまっとうな議論をする政治家でした。私もかの著書を読み、人物的に好きにはなれないものの、彼の考えには共鳴するものを感じました。

当時一緒に働いていたオーストラリア人やイギリス人の同僚が言うには、彼のように人の目を見て話すタイプの人は信用できる感じがする。対して、その頃人気のあった武村正義氏などは、目線の定まらない話し方をするので、何か隠してるんじゃないかと疑わしく見える、というわけで、国内ではともかく、外人には信頼されていたのです。

あれから月日は流れ、とうとう小沢氏は、首相の椅子を争うことになりました。今の小沢氏を見る海外メディアの目は、かつてのように好意的ではないことは分かっていましたが、先週届いたThe Economist誌にのった論評を見て、好意的ではないどころかあまりの厳しさに驚きました。「日本の民主主義とその将来のために、民主党は、must reject Mr. Ozawa」とまで書かれているんです。彼はここまで嫌われてしまったんですね。

「日本改造計画」の頃とは違って、今や彼の理念も政策も、もはや海外メディアの目を惹きつけません。彼の政治スタイルが大きく変わったわけでもないのに、民主主義の敵、という扱いを受けるまでになってしまったのは、小沢氏の政策論がそこまで劣化してしまったということにほかならないと思います。十分に合理的な議論をしていれば、彼の政治手法が非民主的だという見方に、記者がここまで賛同することはないと思うからです。よくテレビで田原総一郎さんが小沢氏を評して、彼は政局には熱心だが政策には全く興味が無い、と言っていました。それは極端にしてもかなり当たっていると思わざるを得ないほど、小沢氏の政策論は説得力を失ってしまったのです。

私は今回の党首選については、世のマジョリティーの一人ということになるでしょうね。どちらが党首になってもあまり良くなるとは思えない、であれば、ころころ首相を変えるようなことをして、世界中の笑い物になるようなことはやめてほしい、という気持ちです。

マン・レイ展、見てきました [日々あれこれ]


先週、新国立美術館の「マン・レイ展」を見て来ました。
「オルセー美術館展」の方は入場に30分待ちだそうで長い列が出来ていましたが、お疲れ様なことです。とはいえ、マン・レイの方も、かなり人は入っていました。

展示の内容について論評できる能力は無いので、美術とは直接関係の無い感想を申し上げると、まずとにかく会場が寒すぎ。エコだエコだと言いながら、街中には寒いところがまだまだ多すぎます。この展覧会も、歩き回っているのに寒くて寒くて、最後はもうゆっくり見続ける気がしませんでした。会場で働く係員の服装が間違っていやあしませんか?猛暑だというのに、きっちりとスーツのようなものを着こんで。あの人たちが半袖の開襟シャツでも着て丁度良い温度に設定すべきです。まったく、シンガポールや香港じゃあるまいし、環境先進国だと思いたいなら、こんな寒い温度に設定するなんて恥だと思っていただきたいものです。

マン・レイの作品は、抽象的なものも多くて、素人の目には難しげにも映りますが、そこはかとなくユーモラスな作品も多く目につきました。しかし展示全体の雰囲気は、どちらかというとしかつめらしい感じ。これが普通のやり方なんでしょうが、もっとくだけた感じというか、リラックスした雰囲気が出ないものかなあ、と。

写真や映像の道具を、ああでもない、こうでもないといじくり回すマン・レイの様子を想像するに、高尚な芸術家というよりは、新しいものを与えられた幼児の態度に似ています。作品のタイトルでも、結構ダジャレが見られましたが、普通に日本語に訳されていると面白くありません。「未解決のペンダント」じゃなくて、「Pendant, pending」でしょ。「ダンサー、危険」じゃなくて「DANCER, DANGER」(作品中でCかGか判別不能になっています)でしょ。「Adam and Even」なんていうのもダジャレですよね?なんと訳したらいいのかわかりませんが。

つい先日どこかで、「美術展のカタログはお買い得」という記事を読んだので買おうかとも思いましたが、あまりに立派で持ち歩くのが大変そうなので、絵葉書集にしました。それでも2000円くらい使ってしまったから、3000円のカタログはやっぱりお得かもしれませんね。

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